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【震災発生以後の建築の現場】

  • labyrinthiinaanet
  • 2011年6月2日
  • 読了時間: 3分

前回の記事でも少し触れましたが、5月の連休明けより住宅のリフォームの現場が2件同時に動き始めました。リフォームの現場は実際に工事に入ってみないとわからない部分も多いのですが、今回の現場も既存の床や壁を解体してみて初めてわかったという問題も多くあり、施工業者さんとこれらの問題解決のための打ち合わせを行ったり、工事に使用する材料の品番や色の決定を行ったり、お施主さんへの対応をする日々が続いています。

先週は、関西エリアで工事中の現場を再訪して打ち合わせを行ってきました。既存のフローリングを剥がすと予想外の所からガス管が出てきたのですが、施工業者さんと話をして上手く問題解決することが出来ました。上の写真で紹介している現場では床を剥がした直後に雨が降ってくれたことに依り、屋根からではなく基礎から染み出すという少し特殊な雨漏りをしていることも発覚し、先週はそちらの対応策を施工業者さんと一緒に考えるということを行っていました。もう1つの現場の方は、既存の床、壁、天井という内装の全てを解体・撤去してしまい、現在、腕の良い大工さんたちが、新しい下地を組んでくれているという状況です。

ここで今回の記事のタイトルの方に触れていきたいと思いますが、東日本大震災の発生以後、建築業界では建築資材の生産・流通が著しく停滞していると思われます。これは、被災地の仮設住宅の建設が急がれており、そちらに向けての資材の流れが影響していたり、あるいは建築資材の生産工場自体が被災したことに依り生産が行えなくなっていたりと色々な要因が絡んでいるのですが、今回自分が関わってる2件の現場とも大工さんが使う材料自体は確保できているものの、システムバスやシステムキッチン、トイレ、給湯器などの設備に関する商品の納期が1ヶ月半から2ヶ月待ちという状態で、必然的に工事の期間が延びてしまうという事になっています。

今回、飛び込みで工事をお世話になる事になった関西の工務店の社長さん曰く、地元大手の建設会社が設備機器を含む建築資材の買占めを行ったりしているので、なかなか納期の対応が早い商品が見つからないということも嘆いておられました。いくら腕の良い職人さんが現場にいて仕事があったとしても、その腕を生かすための材料が届かないことには職人さんの手待ちの時間が多くなり、結果、工事も進まず、無駄に経費ばかりが掛かるというマイナスの流れが震災発生以後の建築の現場で生じているということが、今回の2件のリフォームの現場からも実感できました。

関西の現場を訪れるのは最初に話を受けてから3回目になるのですが、訪問する度、周辺エリアにも足を伸ばして自分が興味のあるものを見て回るようにしています。次回は建築の現場からは離れ、先日、自分が見てきたものを紹介したいと思います。


 
 
 

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