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【閃きを受けてから買い集めた迷路の本たち】

  • labyrinthiinaanet
  • 2010年11月21日
  • 読了時間: 4分

今年の6月、新聞の記事を読んでいた際、自分にしか描けない迷路があるはずだという確信と閃きを受けたのですが、それらが単なる自分の思い過ごしであってはいけないと思ったので、すぐに国内外での迷路事情を調べるというコトを行いました。

今は、大まかな情報はインターネットを使えばすぐに拾い集めるコトが出来ます。自分の場合もまずは「迷路」をキーワードにして、迷路を専業として制作する作家がどれくらいの数、国内に存在しているのか?といったコトや、個人活動で迷路を制作し、ホームページやブログなどを使って発表している人たちが、どれくらい存在するのか?あるいは、どれくらいの数の迷路の本が出版されていて、どれくらい流通しているのか?海外ではどのような作品が作られていて、どのような本が出版されているのか?など、迷路の解き方や作り方も含めて、迷路に関する色々な情報を調べてみました。

この色々な情報を調べていた過程の中で、「迷路(maze)」と「迷宮(labyrinth)」が明確に違うモノだというコトも知りました。mazeとlabyrinthを日本語に置き換えた場合、前者が「迷路」で、後者は「迷宮」だというコトは知っていましたが、図として見た場合、それぞれに違いがあるコトは知らずに、迷宮というのは空間として迷路になっている(迷路状に入り組んだ平面を持つ)建造物などを指すのだろうと思い込んでいたのです。

タイトルから話が逸れてきていますが、自分が色々と調べた結果として得られたコトは、国内の迷路事情はパズル迷路(絵本迷路や絵が浮き出る迷路、あるいは、純粋に解くコトを目的とした迷路)をプロとして供給している人は少なく、皆無に近い状態で、また、作品を発表する媒体の主力ではないかと予想していたパズル雑誌に於いても「数独」であるとか「クロスワードパズル」などが全盛で、迷路自体、掲載されておらず、迷路だけを収録した迷路の本の出版もほとんど無いに等しいという状態でした。そして海外の迷路事情をみると、国内での迷路事情とは異なり、太古の昔ともいえる遠い過去からの「迷路の歴史」が存在し、迷路(迷宮含む)の様式みたいなモノさえも、それぞれの迷路に対しての正式な名称が与えられて存在しているコトがわかりました。

国内外の迷路事情とその背景を調べると同時に、自分として一番気になっていたコト、つまり、自分が考える(表現したい)迷路と類似の迷路が存在しているのかどうか?を具体的に調べるには、国内では迷路を収録した本の数が乏しいという実情を考えると、海外の迷路を扱った本を買い集めて、それに収録されている作品を確認しようと思い、ここで今回のタイトルに辿り着くワケですが、海外の迷路の本を買い集めていきました。

「the art of the maze」とあるように、海外では迷路がアートとして認識されています。

「ペーパーバック」と称される廉価で購入できる本も多く出版されていました。

迷路を解くための色鉛筆もセットされた「シート」もBOX入りで販売されていました。

「the art of the maze」より。

古いコインにも迷路(正確には、labyrinth)が図案として刻まれています。

同じく「the art of the maze」より。

この図案の迷路(labyrinth)は、他の多くの本にも収録されていました。

1冊あたり多数の迷路が収録されているので、多くの迷路を見るコトが出来ましたが、これらの迷路を見るだけの立場として(迷路を制作する立場を切り離して)見た場合、やはり迷路には言葉というモノは不要なんだなと改めて実感するコトが出来ました。また、色々なデザインの迷路があり、解かずに眺めているだけでも楽しいと思いました。

これから自分にしか描けない迷路を作り出していこうとする立場から言うと、今の所、自分が考えているコンセプトに当て嵌まるスタイルをした迷路は目に留まらないので、まずは現在制作中の「ラビリンス」を通じて、自分が考えている迷路を実現する技術、自分の迷路に対する考え方などを更に深めていけると良いなあと考えています。


 
 
 

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